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  けふよりは満天の星もうたはむか清流のほめ歌を持ちし川なり


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■清流のほめ歌

 雲珠主宰、大滝貞一先生の四万十川歌碑除幕式の時に詠んだ歌です。四万十川の碧の流れに歌碑が際立っていたことを思い出します。

 その大らかな流れに舟を浮かべ、美味しい料理をいただき、ひとときの雅びな愉しみを感じました。

 四万十川はこころ癒しの流れであってほしいと、願っております。

  水中に潜る幼なの水輪なる小さき足裏花弁のごとし

【水彩画】徳広淳也氏(大阪府・中村高校第一期卒業生)

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【写真】四万十川歌碑除幕式(平成12年9月30日、中村市(現四万十市)川登)
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  四万十の川面を撫でる蒼風に髪をすかせて源流めざす


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■望郷の歌を・・・

 故郷土佐を出てから、40年。老いるとともに、恋しさも募って参ります。今夜もその病に、とりつかれたのでしょう。拙い歌など、作っております。

  青海苔の餅ほほばりて屋形船四万十川ゆく櫂のしぶきよ

【水彩画】徳広淳也氏(大阪府・中村高校第一期卒業生)

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[ひとくちメモ]

■源流

 四万十川の源流は、「不入山」を源とする「中村川」(津野町船戸)、裏源流といわれている「北川川」(津野町郷)、それに四万十川の由来を意味する「四万川」(梼原町四万川)が、長らく「四万十川源流争い」をしました。しかし、川の延長、ダムの有無が決め手となり、現在は不入山を源流点とする「中村川」になったとされています。
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    【写真】四万十川源流点(不入山・津野町船戸)
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  船端に立ちて漁師が打つ網は扇と開き川面を覆う


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■静かな風景

 迫りくる山の紫と四万十川の豊かな水量に感動し、静かな風景の中で川漁師の網を張る姿を眼のあたりにして、詠みました。

 神戸大橋が出来て、その利便性から四国は近くなりました。これからも度々訪れたい処です。

 美しい自然を大切に後世に伝えて頂きたいと願っています。

  水澄みて紅葉浮べる四万十に翡翠の青川面に遊ぶ

【写真】岡村龍昇氏

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[プロフィール] お便り

 貴兄のお仕事柄と四万十川にかけるご熱意のほど、充分に感じさせていただきました。短歌を詠み続けてはおりますが、なかなか上手にはなりませず、ただ、歌が好きだと、いうだけです。

 第9回四万十川短歌大会では、大会賞をいただきましたが、毎年、この大会が行われていることは、存じませんでした。

 かって、四国を一周しようと考え、数人で旅をしたことを、時々想いだしております。(三木)

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[代表歌鑑賞]    (四万十川短歌大会(第9回)より)

 大会賞

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  初夏の光に透ける荒き瀬の石ことごとく遡上(さかのぼ)りゆく


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■母なる川

 母なる川ということばが、実感として身に滲みこんでいる私にとって、四万十川は特別な存在である。従って、短歌、俳句も四万十川がその対象となるのは自然のことといえよう。

 この愛の流れが時と共に荒廃してゆくのは、身を切られる思いである。

【写真】岡村龍昇氏

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[プロフィール]

昭和3年生まれ。
教職(小学校長)を退職して川漁師。
四万十リバーマスター。
「大方短歌会」会員。
現住所:四万十市

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[代表歌鑑賞]    (四万十川短歌大会(第14回、19回)より)

・中村ロータリークラブ賞

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・四万十市長賞

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[ひとくちメモ]

■四万十リバーマスター

 高知県西部、5市町を貫き流れる大河・四万十川。その延長は196kmと四国一の長さを誇り、今なお手つかずの自然が多く残ることから「日本最後の清流」と呼ばれ、毎年たくさんの観光・レジャー客が訪れます。その一方で、不運な事故にあったり、川に自分たちが遊んだ後のゴミを残していく人たちもいます。そこで、この流域で暮らす方々に「四万十リバーマスター」として、川遊びのポイント、ルール、危険な場所を教えたり、環境保全のアドバイスをしていただこうという制度がはじまりました。ふるさとを愛する人たちによって結成された「四万十リバーマスター」。四万十川を訪れたら、ぜひ声をかけてください。(HP「四万十川財団」より)

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[四万十川秀歌百選/大滝貞一]
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 火振漁は暗闇に松明などをともして行なう漁法で、焼網・夜振・夜焚きなどとも呼ぶ。その火振火もようやく果てて静けさの戻った川淀の上を五位鷺が鋭く鳴きながら渡ってゆく。赤鉄橋より十キロ上流の長瀞で。(大滝)
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風うけて光りおのづから銀綸子(ぎんりんず)の波しぶかせる早瀬ひとところ


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■銀綸子

 川幅いっぱいに渡る涼風を受けて、早瀬になっているひとところが、おのずから銀綸子のような波をしぶかせて光っているのが見える。

 綸子は精錬された生糸の紋織り布地。浅瀬のせせらぎを彩色感覚で捉えた、美しい四万十川の風景である。

  四万十川は夕陽に映えて川みづの綾縞なさば火振漁とぞ恋ふ
  一瞬の宙花となりし投網を呑みて川面は錫箔にもどる


 この、四万十川の秀歌は、歌集「頚城野」の中の「三角笹綜」章に、「錫箔の川面」と小題された十七首中の巻頭歌である。

 「第一回四万十川短歌大会講師として、平成四年十月、高知県中村市に赴く。日本一の清流を短歌に託して後世に残さんとする企画なり。」と、詞書がつけられている。(「四万十川秀歌百選」(大滝貞一編著)より)

【写真】岡村龍昇氏

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[プロフィール]
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 昭和10年9月新潟県生まれ。

 東洋大学文学部卒業。

 NHK教育放送関係の協会に入社、その後「博報堂」に移りトップ情報企業の幹部職業人として活躍。

 平成7年に次の歌を詠んで定年退職。
   ながつき尽のけふを節目にをはりたる長き勤めに自負して別る

 歌人としては、「果実」「古今」編集委員を経て「雲珠」を創刊主宰。現代歌人協会理事。日本文芸家協会会員。日本ペンクラブ会員。明海大学講師。歌集に「同時の時間」「花火咲き」「彩月」など。

 「四万十川秀歌百選」編著

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■四万十川秀歌百選(題字・藤田紅子氏)  高知新聞社/1997.9.29

a0050405_63911.jpg 四万十川秀歌百選の編著者、大滝貞一氏は平成4年から始った「四万十川短歌全国大会」の選者を第1回から、第10回まで連続して勤めている。

 今回の企画シリーズ「四万十川百人一首」のベースとなっている、「四万十川秀歌百選」を平成9年に発刊し、四万十川の短歌を世に知らしめた。

 毎年、秋に四万十市で開催される「四万十川短歌全国大会」には、選歌、講演、選評のためしばしば訪れ、悠久の四万十川を自身の眼で確かめ、また、心で感じ取り、彩色感覚で捉えた「四万十川の秀歌」を数多く詠んでいる。

 平成12年、「四万十川短歌全国大会」の関係者により、中村市川登の四万十川の川岸に歌碑が建立されている。

  四万十川は夕陽に映えて川みづの綾縞なさば火振漁とぞ恋ふ
  一瞬の宙花となりし投網を呑みて川面は錫箔にもどる

四万十川短歌全国大会
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      【写真】大滝貞一氏:第9回四万十川短歌全国大会での講演(2000.9.30)

◆四万十川百人一首(題字・藤田紅子氏)  高知新聞社/2007.7.25
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[ひとくちメモ]

■四万十川歌碑  〔四万十川畔(四万十市川登)〕

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   みずおくにすばやくはしる魚の背を透かせて四万十は澄みわたるなり

 平成12年9月30日に中村市(現四万十市)川登の四万十川畔に大滝貞一氏の歌碑が建立され、地元の雲珠の関係者をはじめ、全国から28名もの雲珠同人が集い、記念の除幕式が行なわれました。

 なお、この歌碑の歌の選定には裏話があります。はじめは大滝氏自身が四万十川秀歌百選とした「風うけて光りおのづから・・・」の歌になるはずでしたが、途中で変更され今の歌となりました。四万十川という言葉がないためといわれていますが、この四万十川の二首、どちらにしても四万十川を詠んだ歌としては素晴らしい歌です。こうした歌が歌碑として四万十川畔に建立できたのは、中村市の文化面でも大変プラスになったことと思われます。(小谷貞広)

◆四万十川歌碑除幕式

・石川正子氏

  張られたる幕は引かれて待ちゐたる師の歌碑美しく現われづる
  
  なつかしき師の筆跡のみづみづと石に刻まれ雨はげしくて

  自称せる「晴男」を返上なされませ雨に惨める碑もまたよろし

・中村あやめ氏

  雨けぶる佐田の沈下橋渡り行き師の歌碑目指す川添ひの道

  杉木立のしづくに濡るる師が歌碑の青石に白き文字は浮き立つ

・中村茂美氏

  四万十に師の歌碑建つと友どちの乗りたる列車視界に消えつ

小谷貞広氏
中山千恵子氏
安部巳佐子氏
飯塚智恵子氏
有井佐代子氏
加納 薫氏
白石多津子氏

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 除幕式の後、2艘の屋形船に遊覧しての、雲珠同人による「四万十川の吟行詠」が行なわれ、数多くの「四万十川の秀歌」が生まれています。

◆四万十川の吟行詠

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・斎藤 洋子氏の【四万十川百人一首
・白石多津子氏の【四万十川百人一首
・中山千恵子氏の【四万十川百人一首
・安部巳佐子氏の【四万十川百人一首
・飯塚智恵子氏の【四万十川百人一首

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[代表歌鑑賞]        「現代短歌大事典」より

 ひとよりも激しき呼吸くりかへし満山の花は生命ととのへぬ(『枯野舟』)

■花の呼吸

 雪国の故郷への思いは、作者の原点である。厳しいやまぐにの花の呼吸が聞こえてくる。(高瀬一誌)

◆高瀬一誌氏の【四万十川百人一首

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[四万十川秀歌百選/大滝貞一]
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  風うけて光りおのづから銀綸子(ぎんりんず)の波しぶかせる早瀬ひとところ


 歌は理屈ではないと言われる。その通りで一読すればすうっと頭に入ってくる歌、それに詩である以上リズムも大切だ。また読んでいて意味不明というか難解な言葉のあるのも困る。この「風うけて」の歌、二句目三句目とも字余りになっているが、一向に気にならないし、またリズムにも狂いがない。もしも結句「早瀬ひとところ」を「早瀬のところ」として七音にすると調子はよくなるかもしれないが、軽く流れて座りが悪くなる。歌で一番注意しなければならないのは結句である。

 叙景歌というのは一見やさしく見えて案外むずかしいものだ。ただ見たままを歌にすれば、ああそうですかといわれる平凡なただごと歌になってしまう。この歌の川瀬の光るさまを、「光りおのづから」と「波しぶかせる」と言い、またその光るさまを銀綸子(高級絹織物で綸子縮緬などがあり、高価なものである)に例えたのも、成功の一因ではなかろうか。まあなにはともあれ四万十川の瀬切りのさまを、こうまで簡潔にしかも美しく歌に詠んだのは、何といっても歌人の実力の業。何度読んでも四万十川の川瀬のせせらぎを、目の前に見ているような気になる。(小谷貞広:「大滝貞一百歌」より)

【写真】奈路広氏(「四万十川秀歌百選」より)
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  うずまくとみせてS字にくずれゆく川の流れのなかのながれは


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■川の表情

 川の流れをじっと見ていると自然に流れているところや、渦巻いているところ、逆流しているところなど、変化に富んでいます。

 細かいに流れがあって、その流れもろともに大きな流れになっているのがわかります。川の力は、一定でもなく不変でもなく単純でもない、ということに驚くばかりです。


  落下する水の力が飛び跳ねる力を与う静止の水に

 静止している水がある。なにもなければ動くことはないのです。そこへ水が落ちてくる、そのことでせっかく静かに落ち着いている水が大きく動くことになる。

 水は形がないので一見弱そうに見えますが、とんでもない。かなりの破壊力を持っているものです。何かの作用が他に与える影響といえばいいでしょうか。(沖ななも)

【写真】岡村龍昇氏

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[プロフィール]
a0050405_6234863.jpg 昭和20年 茨城県生まれ。
 本名、中村真理子。
 「個性」編集長。「詞法」発行人。
 「熾の会」代表。
 第一歌集『衣装哲学』により
 現代歌人協会賞、埼玉文芸賞受賞。
 現代歌人協会会員。
 歌集『衣装哲学』『機知の足音』
   『ふたごころ』など
 著書に『樹木巡礼』
 現在、埼玉県さいたま市在住。

小谷貞広氏の「一人百首」(沖ななも)
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【水彩画】川の表情(四万十川勝間付近)徳広淳也<大阪府>中村高校第一期卒業生

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[「樹木巡礼」より]

■木々に癒される心

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 木は動かない。芽生えたところで一生を過ごす。不自由だろうと思う。殺されそうになっても、逃げることができない。くやしいだろうと思う。

  さいかちの流れへ傾ぐ古幹の上へ向く枝下へむかう枝

 川へ傾いて生えている「さいかち」は、あまりよい環境に生きているとはいえない。上へ向かう枝はまだいいとして、下へ向かって伸びる枝は幸せではないだろう。それでも、伸びられるほうへ、ひたすら伸びようとする。

 枯れかかっている木に会うことがある。あわれではあるが、毅然とした姿も見せる。生き物なのだから、いつか死ぬのはしかたがない。

 いまあることを環境のせいにしてはいないか。死に臨んで、それでも毅然としていられるか。

 木蔭で休むのはなんともいえない至福のときだが、わたしにとって、木はやさしい存在というだけではなく、厳しい存在でもある。

 わたしは、私自身を見つめるために、叱咤するために、木を見に行くのかもしれない。(沖ななも)

◆沖ななもの『樹木巡礼』
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    ・木の尊厳、人の主張

    ・鳥の世界

    ・山藤花

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[文化遺産]

■中村・天神橋アーケード街(沖ななも氏と小谷貞広氏)

 沖ななも氏は、四万十川短歌大会の選歌・講演・選評のため、四万十川を訪れています。そのとき、幡多の小京都・中村に迎い入れたのは、地元の歌人・小谷貞広氏ですが、その氏の歌に、中村・天神橋アーケード街での、沖ななも氏との行状を歌ったものがあります。
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 わが町の夜のアーケード街いっときを沖ななもと腕組て歩きぬ

【写真】中村ライオンズ認証式当日パレード(天神橋)39.5.4
              小谷貞広写真集「ゆく河の流れ」1980より

ブログ:四万十川の文化人 小谷貞広「ふるさと(天神橋アーケード街)」より

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■四万十川百人一首の募集について・・・、

 メールで、沖ななも氏と、次のようなやりとりをしました。

 沖ななも氏の短歌人への呼びかけで、多くの「四万十川百人一首」が集まり、感謝しています。(山藤花:編集者)

【写真】沖ななも歌集「天の穴」(短歌新聞社)

  何の木かわからなくまで枯れつくし生きすぎてしまったことの
  あんなに激しかった雨あがってしまい雲の縁のかがやきはじめ

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[メール]

■ご連絡、ありがとうございました。四万十川百首は、とってもいいことで、ご協力させていただきたいと思います。ブログになれない私には、ちょっと見難い感じがしました。人がポイントになるか、事柄がポイントになるか、ごっちゃな感じがして・・・。(沖ななも)

◆ブログは日々進化している、新しいメディアでして、今はまだ、日記風的な軽いものが多いのですが、私はこれからのマスメディア界を席捲する可能性を秘めた、ものすごいものではないかと思っています。現在、私は8つのブログを配信していますが、いずれもブログとしての可能性を先取り、試行するような思いでしています。ブログでの「四万十川百人一首」の企画も、その一環です。(山藤花)

■大滝先生の『四万十川秀歌百選』と、どう違うのですか?そこに掲載されているのを全部ブログ仕立てにすれば、いいのではないですか。(沖ななも)

◆『四万十川秀歌百選』は、大滝先生の名著であり、私の企画した「四万十川百人一首」とは、比ぶべきものではありません。私は四万十川の自然と文化を語るとき、人との繋がりがあってこその四万十川と考えています。その四万十川とのつながりを短歌という形で100人の方に語ってもらおう、というのが「四万十川百人一首」という企画です。

 故に、短歌として秀作である必要は無いし、短歌として形が整っていれば、初めて作ったような、たどたどしい作品でも結構です。心から四万十川を語っていただければ、それはそれで素晴らしい「四万十川の一首」と考えています。(山藤花)

■オリジナルにしたいなら、『四万十川秀歌百選』に載っているのは、ブログには載せないということになるのではないですか?(沖ななも)

◆応募いただいた作品が、大滝先生によって、『四万十川秀歌百選』に選ばれた短歌である場合は、その旨、ご紹介させて頂いています。また、四万十市で行なわれている「四万十川短歌全国大会」への応募作品の場合も、その旨記載させて頂いています。(山藤花)

■百首集めるとなると、その一覧みたいなのが必要ではないでしょうか?単に百首集めるのか、いわゆる著名な人のを集めるのか、ですが・・・。(沖ななも)

◆100人の方に四万十川の自然と文化を語っていただくのが目的ですので、著名、無名は関係のないところですが、応募いただいた方で、著名な方(全国的に、高知県的に)については、編集の過程で、極力その方と四万十川のつながりを調べて、ご本人に語っていただいた以外の四万十川とのエピソード、若しくは、その方のプロフィール・歌集などを、ご紹介させて頂いています。

 また、四万十川の短歌を残している故人の著名な方は、私で、出来る範囲で取材して、それを掲載しています。これまでのところ、土屋文明、橋田東声、北見志保子、吉井勇、山原健二郎、上林暁、大江満雄の各氏です。(山藤花)

■募集は3月まで、とありますが、これは、お仕事の一環なのですか?(沖ななも)

◆私は、県庁の職員として、「四万十川の自然と文化で地域づくり、地域おこし」の仕事(地域支援企画員)をしたことがあります。今は、その仕事から離れていますが、県職員として、その仕事の延長線上・集大成として「ブログ:四万十川通信」があり、「四万十川百人一首」の企画があります。

 3月に県庁を退職しますので、一応のけじめとして、この「四万十川百人一首」及び「ブログ:四万十川通信」を、何かと人生を楽しませてくれた四万十川への置き土産にしたいと考えています。(山藤花)

◆追伸

 今のところ「四万十川百人一首」は、94首そろい、どうにか3月末には、「四万十川百人一首」が完成できそうです!(山藤花)

四万十川通信

四万十川百人一首

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[代表歌鑑賞]        「現代短歌大事典」より

  白桃を分ち食べたる母とわれに一つの種子が残されるなり

■生の現実をありのままに・・・

 桃を食べれば必ず種子が残る。この当然もまた、沖ななも氏のテーマの一つである。

 母と娘はもともと一体感の強いものだが、それでも必ずいつかは別れなければならない。また、その前には当然、母も子も老いてゆく。同集中に「すでにともまたもはやとも言う母のまだの部分が意外に長い」という一首もあり、生の現実をありのままに見尽くしていこうという意志が表現の核に置かれている。(久々湊)

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[四万十川秀歌百選/大滝貞一]

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 中村市の赤鉄橋の上から、身を乗りだすようにして川瀬を眺める。目眩む程の水勢の中にこきざみに揺れ動く橋の影が映っている。単なる写生というより、その映像感覚を再構成しようとする思索やイメージが働く。一種の瞬間的映像再現描写法だ。<落下する水の力が飛び跳ねる力を与う静止のみずに><うずまくとみせてS字にくずれゆく川の流れのなかのながれは>などという同時作をみても、そのことがわかる。一つの個性表現である。(大滝)
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