第100首 詠み人知らず

a0050405_23315161.jpg


  淡き濃き葉の重なりのもみじ葉はテントを通して色を伝えず


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

■知事の「短歌」は、まだでしょか?

 と、知事の友人でもある四万十川新聞の編集長に聞いてみたら・・・

『知事の短歌は無理でしょう!まあ聞いてみますが・・・』との返事。その後、四万十川新聞社から、メールで送られてきたのが、この短歌です。

 知事が作ったものか、編集長が代筆したものかは、定かではありませんが、あえて聞かないことにして、知事発想の、四万十川黒尊渓谷での「もみじの影絵」の短歌として、四万十川百人一首に掲載させていただくことにしました。

 モノカラーの紅葉という、限りなく日本的風情のあるこの発想は、紛れもなく知事の詩的、短歌的アイディアであり、それを、57577に表記すると、このような作品になることは間違いないからです。

【写真】佐藤直子氏

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[プロフィール]

■もみじの影絵

a0050405_23324363.jpg 11月19日午前、四万十川の支流にあたる黒尊川で、人と自然との、共生モデル地区を立ち上げる協定に調印しましたが、その席で、自然との共生にふさわしい光景を目にしました。

 黒尊川は、四万十の支流の中でも、最も自然の残った地域ですので、住民の皆さんと一緒に、自然と人が共生する、モデル地区を作っていこうというのが、この日のテーマでした。

 ですから、協定書の調印とは言っても、そんなに堅苦しいものではなくて、会場も、紅葉の美しい橋のたもとに設けられた、仮設のテントの中でした。

 はっきりしない空模様でしたので、晴れ上がっていれば、紅葉ももっときれいだったろうと思いながら、何気なく、テントの中から上を見上げてみて、思わずはっとしました。

 というのも、周辺の木々からテントの上に散った落ち葉が、テントの幕を透かして、まるで影絵を見るような美しさなのです。

 地面に敷き詰めるように散った、桜の花びらやもみじの葉の美しさは、経験をしたことがありますが、このように、幕を通して落ち葉を見たのは初めてのことでした。

 紅葉の色彩の美しさはもちろんですが、モノカラーで見るもみじの葉などの造形も、限りなく日本的な風情で、もし歌心のある人なら、一首か一句浮かぶところだろうなと思いながら、自然の中の影絵を見続けていました。(橋本大二郎・高知県知事)

                 (ブログ:「大ちゃんぜよ」より)

探訪・『四万十の森』 黒尊
e0190619_5191733.jpg

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
[ひとくちメモ]

■某高知県庁職員による歌評(歌の意訳)

 時を得て、重力の恩寵により小枝から解きはなされたモミジ葉が、ハラハラと舞い降りて、いつの間にか、頭上のテントの上に数多く重なり合っている。

 華やかな色の見えないもどかしさに似た思いはあるものの、これはこれで墨絵のような趣があって良いものだ。かえって、色彩のイマジネ-ションが働くことよ・・・。

 一見地味な歌だが、落葉の華やかさを逆手にとっているのが、新鮮な感性を伝える。黒尊で詠ったという地名も効いているような・・・。(評者:匿名希望/現職の県庁職員)

◆ちなみに現職の高知県庁職員(2007.3.31現在)の【四万十川百人一首】は3首ある。

・秋元厚志  身体に余る自転車漕いで・・・
・片岡正法  ほのぼのと旭日をうけて・・・
・松本 誓  四万十川の春夏秋冬・・・
e0190619_525133.jpg
【写真】高知県庁(「高知県職員退職者会」会報より)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
[自然遺産]

■四万十川条例

 旅人となりて紅葉の下くぐる我より先に行く人もなし
 奥山の紅葉の径の先を行く人も無ければ後にもなし
                      (詠み人知らず)

黒尊川流域の人と自然が共生する地域づくり協定
a0050405_23333298.jpg

[PR]
←menu