第82首 溝渕英子 (四万十市)

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  亡き父が鰡釣りゐしはあのあたり四万十川は黄昏れてゆく


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■在りし日の父を偲んで・・・

 父は、早朝より四万十川での鰡釣りを楽しんでおりました。

 四万十川を見渡せる丘に立って、川舟で鰡釣りをしていた在りし日の父を偲んでいます。(溝渕英子・「雲珠」会員)

【写真】岡村龍昇氏

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[プロフィール]

  「雲珠」同人。
  現住所:四万十市
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[四万十川歌碑除幕式]にて

 同じ「雲珠」の縁をいただき集ひたる人みな旧知のごとくに親し

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[自然遺産]

■汽水

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 亡父が鰡釣りをしていたあたりは河いっぱいを流れくだった淡水が、海水と交じり合うあう「汽水域」。汽水を詠んだ大滝貞一氏の歌がある。

  海に入るこの細き水塩分をいまだ持たざる蒼さに流るる

 幼い頃から現在まで、四万十川のそばに在って親しんできた私には、川水といえばその四万十川を指す。四国山地深く、不入山に源流を発した水は、途中320余の細流を含み集めて大河となり、日本で一番澄んで透明な美しい四万十川を形成する。四季折々の自然を濯ぎ映して、鮎・鮴・川蝦・鯔・鰻などの川魚を育て、196キロもの流程をくだる。もちろんこの間は淡水である。やがて流れはゆるやかに黒潮の土佐湾に流れ込むのであるが、大きく開けた河口付近は、まさに淡水と海水の交わるせめぎ合いの場所となる。(溝渕英子:「大滝貞一百歌」より)
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【写真】四万十川の汽水域(河口付近)

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[代表歌鑑賞]      四万十川短歌大会(第11回・18回)より

・中村市長賞
 
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・中村短歌会賞

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