第56首 春川喜多子 (新潟県)

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  四万十川語る牧師のまなざしは心飛ばして高知にいるらし


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■四万十川はいいところ・・・

 四万十川短歌全国大会には秀作賞を頂きまして、こんな栄誉な事は有りませんでした。その喜びを私の教会の牧師さんにお話ししましたところ、この牧師さんは以前、大蔵省の役人で高知県の中村市へ赴任した事があるんだそうです。

 それで、「四万十川はいいところですよ、もう一度行って見たいと思いますが遠いからねぇ」と遠くに目をやりながら懐かしそうにおっしゃったのがとても、印象的でした。

 私は乗り物に弱いのであまり出歩きませんが、いつだったかテレビ番組で四万十川の風景を見る事が出来、夜更け一人、郷愁にも似たる思いで見ておりました。きらめき流れる水の音が今も聞こえて来る思いがします。

 四万十川永遠に幸あれ。

【水彩画】徳広淳也氏(大阪府・中村高校第一期卒業生)

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[プロフィール]

 下手の横好きといいましょうか、小学校の国語の時間に短歌に興味を持ち20代に・・・

  黙もくと行李背負いて行く我ら歩道に淡き影を落として
  信濃なる田ごとの月を村捨てし夜汽車に見しも遠き思い出
  遠き日に命絶たんとたたづみし自害ガ淵に荒き風吹く

 そんな事、こんな事がありまして、柏崎歌会(明治42年発足)の仲間に入れていただいたのが今から50年前の事です。井の中の蛙で居たくないので、ちょっと飛び出して見ました。現代歌人協会や、NHK全国短歌大会、今年は鶴岡八幡宮などで佳作の末席にはべらせて頂きました。

■第10回 四万十川短歌全国大会(主催:幡多信用金庫)2001.10.13

 春川喜多子氏の入選作品

  食細くなりしと嘆く父連れて出でしが帰ることなき故郷

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[お便り]

 連日の暑さに、へとへとです。すぐ裏が海なので、時には涼しい風も入ってきますが、室温は33度です。毎日、5人分の食事作りで、がんばっています。

 四万十川百人一首の趣旨には、合わないような歌かとも思いますが、四万十川の流れの清らかさが、小さい頃よく川遊びをしたり水鏡を使ってかじかを取ったり、夜、川干しをして鮒をつかまえたりした故郷の川の風景に通じるものがあるのです。故郷の川は、懐かしさも一入です。

 四万十川百人一首、目的達成に祝福あらんことを、お祈りします。(春川)
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