第14首 工藤きみ子 (北海道)

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     四万十の川の流れに逆らって泳ぐ真紅の魚になりたい


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■四万十川を見てみたい・・・

 大滝貞一先生が「いづれにせよ、詩歌に四万十川が登場する場合、土着の人の眼は、おのずと四季折々の風土性に立脚した、一種の普遍的現実描写が中心になるのに対して、旅行者の眼は一過性の瞬間把握に頼った感覚描写が基盤になる。」とコメントされています。

 私のこの歌は、そのどちらにも属さない、想像歌、あるいは願望歌などと言えば、うなずいていただけるでしょうか。

 というのは、私は、まだ、その美しい四万十川を一度もこの目で見てはいないので、このように詠む以外、他に方法がなかったのです。

【水彩画】徳広淳也氏(大阪府・中村高校第一期卒業生)

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[プロフィール]

 『平成元年に、介護婦として職を得た私も、いよいよ退職の年を迎えました。

 これからは、たっぷりと時間がありますので、あこがれの四万十川をはじめ四国、九州、など旅行をしたいと思っています。

 そして、大滝先生のおっしゃる「旅行者の眼の感覚描写」と、とらえて頂ける一首を生み出したい、と思っています。

 今は、まだ、まぼろしでしかない美しい四万十川の清流に、19年間の介護職に疲れた両手を浸しながら・・・。(工藤)』
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[自然遺産]

■アカメ
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 アカメの住んでいる場所は、地元民なら誰でもが知っている。そして…それを秘密にはしない。なぜなら…アカメとは「まずくて食えない!」からである。「獲っても仕方ない!」と思っているから、場所は秘密事項ではないのである。むしろ「大型の肉食魚は、高価な小型魚の敵」だと信じている節がある。

 田舎の人は「食えない殺生」は罪だと思っている。都会の人は「食べもしないのに、スポーツ感覚でアカメを狙う!」失礼な奴らである。(「四万十川新聞」より)

【写真】「アカメを守ろう」ジャンパー(四万十川自然再生協議会)

 このジャンパーの漫画は、高知新聞社版:短歌集『こころのうた 四万十川百人一首』の表紙を飾った矢口高雄氏の「四万十川のアカメ」シリーズ(講談社)のひとつです。

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 四万十川と後川の出合ふ渕碧し巨大魚アカメの潜みいるといふ(木戸三亀子/四万十市)
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